日本人にはマッサージが必要だ(2)

茨城県取手市、介護予防パートナーのみうらマッサージ治療院です。

今日は暑さも一段落して、過ごしやすいです。

昨夜なんか、扇風機も回さずに眠ることができましたから、ありがたいです。

でも、今度は台風が来ているとか。

先ほど、隅田川の花火大会が順延になったとラジオが伝えていました。

これ以上自然災害が増えないことを祈ります。


さて、先日、「日本人にはマッサージが必要だ」という記事を書きました。

まだお読みでない方は、まずはこちらからどうぞ。

https://goo.gl/N93kz8



要旨としては、


○人は猿の一種だが、猿特に類人猿に広く見られる「グルーミング」という行為が少ない。


○特に日本人は、大人同士の身体接触によるコミュニケーションが、欧米などに比べて少ない(さらに夫婦間の性交渉の少なさも、同様である)。


○本来、集団生活の様々な場面で見られるべきグルーミングを行わないことが、人にとってストレスになっているのではないか。


○そのストレスを解消するために、日本人はマッサージ(リラクゼーション)にせっせと通うのではないか。


というような感じです。



だってね、肩こり・腰痛ももちろん日本人の持病みたいなものだとは思いますが、それだけで説明できますか?


ちょっと前に、東京の麻布に行った時、一緒に行った鍼の先生が「三浦くん、ここから駅までの間にどれくらいマッサージ店があるか数えてみようか」とおっしゃって、数えたんです。


驚きました。


地下からビルの上の方まで、よく探すと、あるわあるわ。


数は忘れましたが、まあすごい数のマッサージ店(マッサージ、足つぼ、リラクゼーション、アロマ、整体、整骨院合わせてですよ)が、あったんです。


美容のエステを入れたらもっと多くなります。



麻布ですから賃料だって安くないでしょう。


でも、それだけあるっていうことは、需要があるということでしょう?


その時思ったんです。


肩こりや腰痛だけでは説明できないぞ、と。


全身疲労、という言い方もできますが、それがまさに、グルーミング不足によるストレスから来るのではないか、という考えにつながったんです。




さて、前置きが長くなりました。


この話を、マッサージ学校時代の生理学の恩師に伝えました。


すると、英語の論文が3本送られてきました。


関連しそうな基礎研究の論文です。


そのうちのひとつが、かつて日本でも話題になったものだったようで、ネット上にそれを伝えるニュース記事が何本かありました。


たとえばこちらです(画像クリックで別ウインドウが開き、記事が表示されます)。




2013年、有名な科学雑誌「Nature」に掲載された論文です。

Genetic identification of C fibres that detect massage-like stroking hairy skin in vivo


マウスにおいて、体毛がある皮膚を優しくなでたときにだけ反応する神経(ニューロン)が見つかった、というものです。


この神経は、皮膚をつねるような点状の機械的刺激では反応せず、つねるような刺激で活性化する神経は別にあったとのこと。


薬理的にこの「なで感受性ニューロン」を刺激して興奮させると、嗜好性の強化(それを好むようになる)や不安が消えるような反応が見られたそうです。




犬、猫、ハムスターなどの動物が、体をなでてあげるとおとなしくなったり、眠ったりするのは、きっとこのような神経の働きなのでしょうね。


残念ながら、人間ではこのニューロンは見つかっていないようですが、もし確認されれば、人に触れてもらうことの心地よさや、リラックス感などの根拠が得られるように思います。


マッサージは「触れる」よりもやや強い刺激かもしれませんが、瞬間的な刺激ではありません。


ですから、グルーミングと同様の刺激と考えて差し支えないように思います。




疲れている方に、優しく触れてあげる、頭や体をなでてあげる、さすってあげる、それだけで心が落ち着いてストレスが消える。



経験的にはわかっていることですが、その機序が科学的に明らかになるのは喜ばしいことだと思います。



私が考えた「グルーミング不足がストレスになる」かどうかは、この論文からはわかりません。


しかし、マッサージが気持ち良いと感じる機序の一部がわかり始めたことはとても興味深いです。


続報を待ちたいと思います。


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